ツール論とノウハウ論

ツール論とノウハウ論は切り分けが難しい部分もあるだろう。

たとえば「カード法」は、カードの話であり、それを使ったノウハウの話でもある。カードを使わなくても「カード法」は可能ではあるが、しかしその語りは常に「カード」(の使い方)を通して行われる。

アウトライン・プロセッシングについても同じことが言えるだろう。

一ヶ所に固執しない

ともかく原稿の一箇所に固執しすぎないこと。固執すればするほど、混乱は深まり、脱出は難しくなる。

問題解決のステップ

・状況の中から「問題」を見い出すこと ・その「問題」に対して適切なアプローチを創出すること ・創出されたアプローチを実際に運用していくこと

この三つが問題解決の流れであろう。

まず、状況から情報を拾い上げ、何が「問題」なのかを見極めること。問題の所在だけでなく、その性質も含めて分析すること。これが起点となる。とは言え、この段階では、たいてい見いだされた「問題」は仮説であることも念頭においておく。

次いで、その「問題」にどうアプローチするのかを決定する。世の中に起きる問題はたいてい似たところがあるので、ここは知識が活きる。一方で、世の中に起きる問題は同じものが二つとはないので、アレンジする力、組み合わせる力なども必要になる。

そのとき、引き出しが少なくて「強制」と「禁止」しかアプローチを持っていないと、いろいろ滞ることは多いだろう。

うまく問題へのアプローチが決定できたら、それを実行に移す。当然実行に移せないアプローチを決定したら、そこで行き止まりになるし、決定したアプローチで解決が認められない場合もある。そのときは、アプローチの再検討(ないし「問題」の再検討)が必要になる。

というところまで含めての「問題解決」であろう。

何をするのか

「やりたいことをやる」 「必要なことをやる」 「必要だと思われることをやる」

3つめはだいぶ怪しさがある。

価値が見いだしづらい状態

対象Aを否定した状態で、対象Aに価値を見出すのは極めて困難なこと。

本と料理

本を書く仕事をするようになって、本を書くことの妙が少しわかるようになった。同じように、編集者の仕事をちょっとするようになって、編集者の仕事の妙がちょっとわかるようになった。総じて言えば、本が立体的に感じられるようになってきた。

昔は、「ほら、すごい良い牛でしょう!これで勝ち!」みたいな大ざっぱな捉え方だったけども、カットの仕方とか火の入れ方とかソースとかなんなら皿選びとかも合わせての「料理」なのだ、というような感覚。

カード法について

カード法は、アイデアを育てるための手法でもないし、ネタ帳でもない。という話しをきちんとしておきたい。

ノウハウ情報の価値

ノウハウやツールの使い方が最終的に人それぞれだとして、ノウハウ情報の提供はいかに位置付けうるか。つまり、あくまで参考にしかならない情報を、二千円近くの値段で売りつけることの是非はどう考えたらよいのか。