とほほのWWW入門

結城浩の心がけ

二つのサイトは、ずいぶん昔からお世話になっているし、何度も読み返している。そういう記事があることの嬉しさは間違いなくある。

すでに消えてしまったPoIc Wikiも、現在復旧中のHappy Outliningも、すべて静的サイトであり、書き手自らが構築したサイトであった。

構築したサイトは、本に少し似ている。そこには、書き手の按配が、構成に関わっている。WordPressは、そうはいかない。むしろ、ただ時系列に流すことだけが、その構成であり、書き手の按配は、非-按配としてしか機能してない。結果、何度も読むようなページは、なかなか生まれない。だって、次々に更新され、流されていくのだから。非-構造の柔らかさ。

僕たちは、もう一度Webの在り方について考え直すべきなのだろう。発信力? PV? マネタイズ? そんな商業出版出の常識に追い立てられる前に、まず送り手と受け手の関係性について思いを馳せる必要があるだろう。僕たちは何を受け取ってきて、そして何を受け渡そうとしているのか、と。